家族にキレてしまう心のしくみを理解する

cozy indoor cafe scene with coffee cup

「またやってしまった…」

夫にきつい言い方をしてしまった。

子どもを必要以上に叱ってしまった。

そのあと自己嫌悪に陥り、

「どうして私はこんな母親なんだろう」

「どうして家族にばかりこんな態度をとってしまうんだろう」

と、自分を責めてしまう。

このようなお悩みを伺うたびに感じるのは、多くの方が、ご自身を責めるあまり、主に「怒ってしまったこと」だけに目を向けているということです。

もちろん、その出来事はとても気になると思います。

でも、本当に見つめたいのは、その少し手前で心に何が起きていたのかということです。

その日一日を振り返ってみる

たとえば、

職場で嫌なことがあっても何も言えなかった。

ママ友とのやり取りでモヤモヤしたまま帰ってきた。

「大丈夫」と答えたけれど、本当は全然大丈夫ではなかった。

そんな出来事が、一日の中にいくつかあったとしたら。

その一つひとつは小さなことに思えるかもしれません。

けれど、そのような出来事が積み重なると、心は少しずつ疲れていきます。

そして、もしそのような毎日が何か月も、何年も続いているとしたら。

きっとその疲れはさらに大きくなっていくでしょう。

家に帰り、ほんの小さなきっかけでイライラが募ったり、感情的になってしまうとき、その反応は、その日一日だけを見ても理解できないことがあります。

今日一日の出来事と、それまで積み重ねてきた日々。

その両方が重なって、今の反応につながっていることも少なくありません。

だから、

「子どもがおもちゃを片づけなかったから怒った」

「夫の一言に腹が立った」

というだけでは、その出来事を理解するには少し足りないのです。

本当に見つめたいのは、

その日一日を通して、自分の心がどんな時間を過ごしてきたのか。

そこに目を向けることです。

cozy sunlit dining room with wooden table

心の声に気づくことから始まる

そう考えると、「怒ってしまった」という出来事は、心からのメッセージとして見えてくることがあります。

「少し無理をしすぎていたよ」

「本当はつらかったよ」

「少し休みたかったよ」

そんな声が、家族との出来事をきっかけに表れていたのかもしれません。

こんなふうに、その日の自分を振り返ってみる。

すると、これまで「怒ってしまった」という結果だけを見ていたときには気づけなかった、自分の心の状態が少しずつ見えてくることがあります。

家族との関係をよりよくしたいと思ったとき、多くの方は「怒らないようにしよう」と努力します。

でもその前に、自分の心がどんな一日を過ごしてきたのかにも目を向ける。

その小さな習慣が、ご自身をより優しく理解することにつながり、少しずつ家族との関係に良い影響を与えていきます。

一日の終わりには、「怒ってしまった私」だけではなく、「その日を一生懸命がんばってきた私」もいたことに気づくかもしれません。